新規開店のお店やギャラリーのエントランス、公演会やコンサート会場などで祝い花として飾られているスタンド花。ひときわ華やかで人目を引くフラワーギフトですが、「どのように注文したらよいかわからない」と、悩まれるケースも多いようです。
今回はスタンド花について、基本的な知識と生花店にオーダーする際のコツを記事にまとめました。
目次
スタンド花とは?
スタンド花とは、専用のスタンドに生花を活けた高さ180cmほどのフラワーギフトです。
生花店では主に「スタンド花」や「スタンドフラワー」と呼ばれ、同じご予算でもアレンジメントや胡蝶蘭よりも高さを出せることから、開店祝いや出演祝いなどで選ばれることの多いインパクトのあるスタイルです。
上の画像を見ての通り、高さや幅があるので宅配便での配送はできません。
スタンド花の注文を受けた生花店が贈り先まで直接配送するのが一般的で、遠方へのお届けの場合は近くの生花店が製作したスタンド花をお届けすることになります。
「スタンド花の花持ち(日持ち)の期間はどのくらいか?」というご質問もよくいただきます。花持ちについては、季節や設置場所の環境、使用花材にもよりますが、最長でも1週間程度です。
どんなシーンに贈る?選ばれることが多いご用途
お祝いにスタンド花を贈ることが多いご用途としては、公演祝いや出演祝いなどの芸能関係のイベントをはじめとして、飲食店や小売店などの開店祝い、クリニックの開業祝い、ギャラリーでの個展開催祝い、工場やビルなどの落成式、オフィスの移転祝いなどさまざま。
また、スポーツ関係の優勝祝いや、バレエやダンスなどの発表会のお祝い、夜のお店の周年祝いや誕生日祝いでもたくさんのスタンド花が届けられます。
共通するのは、おめでたい雰囲気を演出したい、という贈り主のお気持ちです。
例えば開店のお祝いなら、「新規開店おめでとうございます」というお気持ちを贈り先に伝えるだけでなく、スタンド花があるおかげで空間がとても華やかになり、おめでたい雰囲気を演出することができます。スタンド花は豪華で存在感があるため、近隣の方々にも新しくオープンしたことを認知していただけるというメリットもあります。
スタンド花の価格相場は?
以前はスタンド花といえば最低価格15,000円(税別)が一般的でしたが、物価上昇もあり、都内では20,000円(税別)以上のご予算からスタンド花のご注文を受ける生花店が増えたように感じます。
また、スタンド花は「1段」と「2段」がありますが、いずれも最もご注文の多い価格相場は30,000円(税別)ほどです。「他に比べて豪華にしたい」という方は50,000円ほどのご予算を出されるケースもあります。スタンド花の器には入れられる花の限度があるので、最大のご予算は2段で100,000円(税別)ほどでしょう。
スタンド花の価格相場(お花代/税別)
スタンド花1段 | スタンド花2段 | |
最低価格 (弊社基準) |
20,000円 | 30,000円 |
最もご注文の多い価格 | 30,000円 | 30,000円 |
他に比べて豪華になる価格 | 40,000円 | 50,000円 |
最高価格 (弊社基準) |
80,000円 | 100,000円 |
スタンド花に添える立札(たてふだ)とは
立札(たてふだ)とは、お名前や会社名、肩書きを記した木札(きふだ)のこと。どなたから届いたのかを伝える役割があり、会社名のアピールにもつながります。スタンド花のみならず、花贈りには欠かせない役割を持っています。
生花店にスタンド花をオーダーする際に、立札について贈り主が決めるべきことは以下の通りです。
- お祝いの文言は何にするか
- 贈り主の法人名・肩書き・名前はどう表記するか
- お届け先名も札に明記するか
お祝いの文言は赤字で「御祝」とする場合が最も多いですが、「祝開店」「開業御祝」「10周年御祝」など、お祝いの内容がわかるようにすることも多いですし、「ご出演おめでとうございます!」など、短い文章を入れることもできます。
贈り主の法人名、肩書き、お名前については、全てしっかりと明記される場合が最も多いですが、社名や肩書きが長い場合は、文字サイズが小さくなることを避けるため、省略された表記とする場合もあります。
最後に、「お届け先名も札に明記するか」ですが、例えば出演者が複数いらっしゃって特定して示したい場合や、開店祝いの同じビル内に複数店舗がある場合などは、お届け先名を表記することが多いです。ただ、お届け先名まで入れると贈り主の文字サイズも相応に小さくなるので、「お届けする相手」が明らかな場合はお届け先名を記載しない場合も。文字が小さすぎないかレイアウトが心配な場合は、札のレイアウトのデータの事前送付を依頼すると良いでしょう。また、札を縦書きにしたい、横書きにしたい、などのご希望があれば、それも事前に伝えることをお勧めします。
スタンド花の札表記の例(縦書きの場合)
スタンド花の札表記の例(横書きの場合)
スマートにスタンド花を贈るために押さえておきたい5つのポイント
スタンド花を贈ることを決めたら、お届け日、お届け先情報(住所・お名前・電話番号)、ご依頼主情報、ご予算などを生花店に伝えてご注文することになりますが、その際に押さえておきたいポイントは以下の通りです。
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お届け日はできるだけ初日に。営業時間・開場/開演時間なども伝える
決まりはありませんが、特にスタンド花は、初日のお届けがほとんどです。開店祝いや開業祝いなどは開店・開業の当日が大半で、公演関係であれば多くが初日のお届けとなります。タイミングを逃さずにお届け日を指定しましょう。
また、お届け時間については、誰もいない時間に届けても再配達が遅くなってしまうこともありますし、イベントが始まってからお届けするのもよくありません。オーダーの際に、営業時間や開場/開演時間などを伝えると、適切な時間にお届けができます。また会場によっては、開演時間によって受け取り時間を決めているところもあります。 -
公演期間、飾る期間を伝える
特にイベント関係の場合、お届け日とともに飾る期間を伝えることはとても大切です。スタンド花には「その日を華やかに演出する」という役割があるからです。
生花店は、一日や二日だけのライブや公演なら、咲いている花を使ってデザインします。1週間など公演期間が長い場合や、開店祝いなど長く見ていただく際には、つぼみの状態の花も使いながらデザインし、トータルで長持ちするスタンド花をお作りします。
飾る期間によって選ぶ花材や状態が変わりますので、公演期間もお伝えいただくことで満足度も高まることでしょう。 -
お届け先がお花を受け取り可能か確認する
開店祝いや開業祝いなどでは受け取り困難なケースはほとんどありませんが、特に芸能関係のイベントにおいては、会場や主催者によっては花の受付をご辞退されていることがあります。お届けに伺ってご辞退となるとキャンセル料も発生しますので、できれば贈る前に主催者に確認することをお勧めしています。
また、スタンド花のお届けに慣れている生花店の場合、「その会場はスタンド花が届けられない」と把握しているので、ご注文時に案内してくれることもあるでしょう。 -
お花のデザインについて、色味やイメージを伝えて任せる
スタンド花のリクエストには、花の種類を細かく指定するよりも、色味やイメージを伝えてお任せするほうが、実はおすすめです。店で実際に相談しながら、使う花をいくつか決めることも可能ですが、指定された花の種類にこだわるあまり、全体のイメージが望んだものと異なって仕上がるリスクが高まるからです。
お届け先のお店の雰囲気や、届ける方に相応しい色合いなどを伝えて任せるのが良いでしょう。青山花茂では、お届け後にお作りした花の写真をお送りすることも可能です。贈り主さまの思いを込めてお作りしていますので、安心してお任せください。
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余裕を持って注文する(特に遠方へのお届けの場合)
お届けしたい日がこの日、と決まったら余裕を持って早めにご注文いただくことをおすすめします。お届けまであまり時間がないと、生花店の店頭にある花で作ることとなり、選択肢が少なくなってしまうからです。
特にお花にこだわって、色や種類などを相談したいという場合、余裕をもって、一週間前までにはご注文いただくのが良いでしょう。特に遠方へスタンド花をお届けする場合には、(スタンド花は宅配便で送れないので)現地の生花店に委託することとなりますが、直前のご注文だと現地の生花店が対応しきれない場合があるので要注意です。
開店・開業祝い、公演祝いや出演祝いについて詳しくは、それぞれ以下の記事で詳しくご説明しています。ぜひご覧ください。
参照:「開店・開業・開院祝いに花を贈る 老舗生花店がおすすめする贈り方」
参照:「芸能人・アーティストに贈る 舞台花・楽屋花・スタンド花の注文のコツ」
贈った後はどうする?スタンド花の回収など
スタンド花は、廃棄可能な小さなアレンジメントなどと異なり、金属製の「脚」の部分がある大きな品物です。
そのため「役割を終えたスタンド花の回収はどうなるのか」と贈り主にご心配いただくこともありますが、一般的には、生花店が無償で回収に伺っています。
公演などの場合は、お届け時にスタンド花の回収希望日を伺って、スタンドの回収を行っています。お店や法人へのお届けの場合は、花に元気がなくなった頃に生花店にご連絡をいただき回収に伺っています。どうぞご安心ください。
青山花茂の季節の花のスタンド花、3つの特徴
青山花茂オンラインショップでは、色・スタイル・予算を選べるスタンド花をご用意しています。
ご希望に合わせて季節の花々や枝やリーフなどを使い、明るく華やかにお作りします。開店、開業、開院、移転、公演祝いや出演祝いなどのさまざまなお祝いに、青山花茂のスタンド花をお贈りください。
<特徴1>色調を選べる
お選びいただける色調は、白・グリーン系、淡いピンク・白系、ピンク系、黄色・グリーン系の4種類。ご用途に合わせて、フラワーデザイナーがその季節に最もよい花を選んでお作りします。
コーポレートカラーやブランドカラーなど、お相手のイメージに合わせてお選びいただくご注文もよくいただきます。
<特徴2>スタイルを選べる
1段の場合はスタンドの脚のタイプをパイプ・バスケット・スチールベースの3種類から選んでいただけます。恐れ入りますが、2段のスタンド花の場合はパイプスタンドのみとなります。
例えば、ラグジュアリーな品物を展開しているブランドへのお祝いなら、透かし模様がエレガントな印象のスチールベースを選ぶ、など贈り先のイメージに沿った組み合わせが可能です。
<特徴3>ご予算を選べる
ご予算も、1段は30,000円(税別)から70,000円(税別)まで、2段は40,000円(税別)から100,000円(税別)までお選びいただけます。
1段は上部に花をアレンジしたシンプルなスタイル。スタンドの脚は3種類のデザインから選べます。
2段はパイプスタンドのみのアレンジですが、脚元にも花があるため、いっそう目を惹く豪華な印象です。
ご予算やご用途など、さまざまな条件からご希望の品物をお選びいただければと思います。
スタンド花の品物一覧は、下記リンクよりご覧ください。
より詳細なオーダーをご希望の場合は、どうぞお電話またはお問い合わせフォームからご相談ください。
小さなスペースにはアレンジメントがおすすめ
クリニックや飲食店などの店舗で、スタンド花を置く室外スペースのない場合など、カウンターや室内のインテリアの一部として飾っていただけそうな場合は、華やかに彩るフラワーアレンジメントがおすすめです。
高さ75cmほどの床置きアレンジメント
室内にスペースがある場合、エントランスに飾られることを想定して、腰ぐらいまでの高さの床置きアレンジメントを選ばれるケースも多くあります。
木札などもお付けできるため、近年ご好評をいただいている新しいスタイルです。
白・グリーンの花々でお作りした床置きアレンジメントは、クールなインテリアに映えます。お祝いのシーンにふさわしい、華やかで清々しい印象の仕上がりです。
高さ30cmほどのアレンジメント
受付のテーブルやカウンターに置く場合、大きすぎないサイズで品の良いアレンジメントで選ぶと、お喜びいただけます。
黄色いヒマワリと淡いオレンジのトルコキキョウに、白いカラーとデンファレを均等にレイアウトしたスタンダードなデザイン。穏やかな花色合わせで上品なたたずまいに仕上げています。
みずみずしい花々がお祝いの気持ちをお届けする品物です。
スタンド花のご依頼は、実績豊富な青山花茂におまかせください
かけがえのない瞬間を、みずみずしい生花で華やかに彩るスタンド花。
青山花茂は、法人さま、個人さまを問わず、さまざまな花贈りのシーンをお手伝いしてまいりました。大切な方のお祝いには、デザインの上品さと花持ちに定評ある青山花茂をどうぞご利用ください。お客さまの特別な日を、心を込めてサポートします。
お電話またはオンラインショップで、皆さまのご注文をお待ちしています。
この記事の監修者
株式会社青山花茂本店 代表取締役社長
北野雅史
1983年生まれ。港区立青南小学校、慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校、慶應義塾大学経済学部経済学科卒業。幼少期より「花屋の息子」として花への愛情と知識を育む。2006年〜2014年まで戦略コンサルティングファーム A.T. カーニーに在籍。2014年、青山花茂本店に入社し、2019年より現職 (青山花茂本店 五代目)。
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この記事を書いた人
青山花茂本店
東京・表参道にある宮内庁御用達の生花店です。花一輪一輪を大切にお作りしたアレンジメントや花束、名人達が丹精こめて育てた蘭鉢や花鉢など、最高品質のフラワーギフトを全国へお届けしています。1904年の創業時より培ってきた、花の知識やノウハウを綴っていきます。
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